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断熱性能は窓で決まる!その理由とは

2019年07月08日
おしゃれなリビングルーム

最近の新築住宅であれば断熱材による断熱性能はある程度ありますが、断熱性能において重要なのは窓です。面積の広い壁の中の断熱材の方が、重要と思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし、窓が外に逃がしてしまう熱は外壁の10倍とされているため、エアコンで調節した熱をより多く逃がしてしまうのです。窓の大きさが大きいほど熱は逃げやすくなり、家の断熱性能の弱点であるとも言え選び方は非常に重要になります。選び方次第では外壁の10倍とされる熱感流率を、1/3程度まで下げることもできるのです。

では、どのようなポイントで選べば良いのでしょうか。極論を言えば窓がない家が断熱性能は一番良いと言えますが、そのような家は暗いですし風も入りません。また、窓の大きさが小さくても圧迫感が強くなってしまいます。窓の大きさによって光の入りかたや空気の流れなども変わるため、大切なのは断熱性能だけで考えず性能を考えた材料選びをすることです。

窓の性能が変わるのはサッシとガラスの選び方で、サッシは一般的なものとしてはアルミサッシやアルミ樹脂複合サッシ、樹脂サッシ、木製サッシなどがあります。後に挙げたものほど性能が高いです。熱の伝わりやすさを熱貫流率といいますが、アルミの熱感流率は樹脂や木材よりも1000倍以上とされています。ただし、耐性性の高さから以前は多く使われていました。近年は断熱性能の高さが重要視されるようになってきたため、一般的なのはアルミ樹脂複合サッシになっています。これは室内側に熱が伝わりにくい樹脂を使って断熱性を高めながら、室外側には耐久性の優れたアルミを使うことで性能を高めています。断熱性能だけで考えれば樹脂サッシや木製サッシが優れていますが、価格も高くなりますしデザイン性はアルミ樹脂サッシの方が高いものが多いです。性能や価格、デザインのバランスを考えるとアルミ樹脂サッシが良いと言えるでしょう。

ガラスの性能も窓の断熱性能を考える上で重要ですが、これは複層ガラスを使うことで上げることができます。通常のものはガラスの間には乾燥した空気層が入っていますが、アルゴンガスが入っているものや真空となっているものもあり、これらの方が熱貫流率は低くなります。複層ガラス以外にも、ガラスの中に特殊金属膜を入れたものもあります。この金属膜は位置によって断熱性能、遮熱性能を高めることができます。西日が強い部屋などの場合は、その位置に金属膜を入れたものを使用するとより断熱性能を高めることが期待できます。